三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック院長
「一人ひとりの幸せを応援」しながら、糖尿病専門医による治療を行う。クリニックホームページ内の院内紙にて、体験記、旬野菜の糖質オフレシピなど、お役立ち情報を公開中。
前回の記事では、「放置した場合に起こりうるリスク」と「隠れ高血圧や遺伝の影響」についてご紹介しました。田中院長によると、高血圧になりやすい人には、日常生活の中にいくつか共通する傾向があるとのこと。
見落としがちな“生活習慣のクセ”もあるため、自分や家族の生活習慣を振り返るためにも、当てはまる項目がないかをチェックしてみてください。
塩分の摂りすぎは、血圧上昇の大きな要因です。塩気のあるものは控えている人でも、食べる総量が多ければトータルの塩分摂取量は増えるため、要注意です。
カリウムは塩分(ナトリウム)を体外に排出する働きがあります。 野菜不足の人は自然とカリウムが不足しやすく、血圧が上がりやすい状態になります。
運動不足は体重増加につながり、血圧を上げる要因に。 特に内臓脂肪が増えると、高血圧リスクがさらに高まります。
睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、血圧が上がりやすくなります。また、睡眠時無呼吸症候群で良質な睡眠がとれていない場合も、交感神経が優位になり血圧が上がりやすくなります。
アルコールやタバコは血圧を上げる要因としてよく知られています。
ストレスが続くと交感神経が優位になり、血圧が上がりやすくなります。
エナジードリンクはカフェイン量が多いため、注意が必要です。カフェイン過多も、血圧上昇につながることがあります。
甘草を含む漢方薬については血圧を上げる可能性があり、血圧を測定しておいたほうが良いでしょう。
そこで知っておきたいのが、高血圧を予防するための“日常の工夫”。家庭で無理なく続けられる習慣を取り入れることで、血圧のコントロールがしやすくなるそうです。田中院長によると、取り組む際の優先順位は、(1)ストレスと睡眠、(2)食事、(3)運動の順がおすすめなのだそうですよ。
田中院長が、患者の方に実際にアドバイスしている減塩生活を“続けるコツ”についても教えていただきました。
田中院長「十分な睡眠時間を確保することがまず大切です。また、減塩を意識した食事を心がけ、カリウムの摂取量を増やすために、生野菜の摂取量を増やすのも有効とされています。さらに、過食を避けることや、酒量・喫煙量を減らすことも血圧管理には欠かせません。運動の機会を確保し、適正体重を維持することも血圧を安定させるうえで役立ちます。」
高血圧は自覚しにくいからこそ、日頃から自分の血圧を把握しておくことが大切です。家庭で血圧を測る習慣をつけることで、変化に気づきやすくなり、早めの対策につながるのだと、田中院長は言います。
最後に、家庭で血圧を測る際の注意ポイントについて伺いました。
田中院長「日本では高血圧の人は約4,300万人おり、3人に1人が該当すると言われています。そのため、すべての人が血圧を意識しておいたほうが良く、家庭用の血圧測定器を1つ置いておくことをお勧めします。血圧には日内変動があり、朝は高く、夜に下がる人が多いため、起床時と寝る前に測定すると良いでしょう。起床時は朝起きて1時間以内の、最初の排尿直後かつ朝食前のタイミングがベストです。背もたれのある椅子でリラックスして測ると良いでしょう。
また、血圧測定器は5年ほどで寿命と言われているため、5年以上使用している場合は買い替えを検討してみてください。毎日測れれば理想ですが、気負いすぎると続かなくなります。まずは気軽に週1回からでも良いので、測る習慣をつけていきましょう。血圧は陽性、陰性のように明確に分かれるものではなく、グラデーションがあるものです。140/90mmHg以上が頻繁に出る場合は、受診を検討してください。」
まずはできることから生活習慣を整えていくことが、高血圧予防の第一歩になります。将来の健康を守るために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
shukana/webライター
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2026-04-07T22:34:46Z