愛猫の健康長寿を叶えるためには、日々の生活環境を整え、愛猫が安心して生活ができるよう配慮する必要があります。
そこで今回は、猫の“生活の質”を上げるための5つの方法を、獣医師の藤井仁美先生に伺いました。
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は飲水量が少ないと尿が濃くなり、腎臓に負担がかかるほか、腎結石、尿結石、膀胱炎といった泌尿器系の病気にかかるリスクが高まります。
体に必要な水分量を摂取することが病気の予防になるため、設置した水入れの中身は毎日入れ替え、常に新鮮な状態の水を用意しておきましょう。いろいろな素材の器を複数カ所に置けば、そのときの気分で選んで水を飲むことができるため、飲水量アップにつながります。
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
動物病院への移動や待合室では、猫をキャリーケースに入れておく必要があります。
キャリーケースに入るのが苦手だからと通院をためらうことになれば、病気を悪化させるおそれがあり、本末転倒です。キャリーケースはふだんから部屋に置き、猫をキャリーケースに慣らしておきましょう。
また、災害で避難するときのことを考えると、安全性の高いハードタイプのキャリーケースは必携だといえます。
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は嗅覚と聴覚が優れているため、柑橘系などの猫にとって刺激臭になるニオイや大きな音は、基本的に苦手です。猫によっては、ニオイや音に強いストレスを感じ、心因性脱毛症などを引き起こす場合もあります。
アロマやお香をたかない、近所で工事をしていたら音の届かないところに居場所をつくるなど、苦手なニオイと音から遠ざける工夫をするといいでしょう。
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
警戒心の強い猫は、ちょっとした変化にもおびえてストレスを感じます。
そのため、猫が突然の音に驚いたときにサッと逃げ込める、猫にとって安全で安心な隠れ場所を複数つくっておくのがおすすめ。日々のストレスを軽減することが、心の健康維持につながります。
引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は高い場所を好みますが、これは周囲を見渡せて、誰にも邪魔をされないからというのが理由です。
窓辺の高い位置に居場所をつくってあげれば、外の景色を眺めたり日光を感じたりなど、猫にとっていい刺激に。また、脱走防止を徹底しながら網戸にして、外の空気を取り入れるのもいいでしょう。
猫の生活の質を上げることが、健康長寿につながります。ご紹介した方法を参考に、室内環境を整えてあげてくださいね。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2025年6月号『すべての飼い主さんにやってほしい 愛猫の健康寿命を延ばす、20のこと』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
2025-07-06T05:20:24Z